全国の山々に祈りを捧げる「全国夏山感謝祭」を 斎行致しました

令和7年7月21日、標高およそ2000メートル、霧ヶ峰高原の山頂に鎮座する、天空の社・車山神社において「全国夏山感謝祭」を執り行いました。
本祭典は、全国の夏山に宿る自然の恵みに感謝を捧げるとともに、登山や高原散策を楽しむすべての方々の安全と無事を祈念する神事です。多くの参列者が雄大な自然に抱かれた高原に集い、祭典を通じて、山への敬意と自然との共生を祈念しました。
【なぜ「海の日」に山の祭り?】
「山を敬う心が、海の豊かさを守る」その理念のもと、本祭典は「海の日」に合わせて執り行いました。
山から流れ出す清らかな水は、やがて川となり海へと注ぎ、海の生態系を支えています。
海と山の相互依存を再認識し、SDGs(持続可能な開発目標)の精神にも通じる自然全体への畏敬の念と持続可能な資源管理の必要性を訴える場ともなりました。
【なぜ車山神社で?】
日本列島のほぼ中心、まさに「日本地図のおへそ」とも呼ばれる霧ヶ峰・車山。
縄文の時代から続く山岳信仰の聖地として、かつては全国の山々への祈りが捧げられてきました。
その歴史を継承する車山神社は、今もなお全国の山の神々をつなぐ「遥拝の社」としての役割を担っています。
【夏にこそ、山へ感謝を】
夏は山の生命が最も活気づく季節。
新緑が輝き、渓流は水量を増し、山菜や野草が力強く芽吹くこの時期こそ、自然の恵みを肌で感じ、感謝の祈りを捧げる最良のときといえるでしょう。
参加者の方からは「自然と向き合う時間が心を洗い、明日からまた感謝の気持ちで暮らせそうです」「山と海のつながりを改めて知ることができた」といった声が寄せられ、祭典を通じて自然と人、人と文化を結び直すひとときとなりました。今後も車山神社では、自然との共生を祈る祭典を通じて、地域文化と環境保全の意識醸成を目指してまいります。